なぜドイツの結婚指輪が選ばれるのか?確かな技術力、デザイン力を支えるマイスター制度を解説
日本製品と言えば、緻密で高品質というイメージを持っている方も少なくないでしょう。
しかし、そんな日本製品に負けない技術力やデザイン力を持っているのが、ドイツです。確かな技術力・デザイン力を支えているのが「マイスター制度」。
今回は、マイスター制度の概要や、日本でマイスター制度が注目される背景などについて紹介します。
世界から高い評価を受けるドイツの技術力・デザイン力
ドイツの技術力・デザイン力は世界から高い評価を受け続け、ものづくり大国として世界を牽引してきました。
たとえば、ポルシェやフォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス・ベンツ、BMWなど、⼈気自動車メーカーが世界に名を轟かせています。「ドイツ製=⾼品質」というイメージが定着し、一度使ったら手放せないとも言われるほど。
また、ドイツ製⼯業製品の⼈気の理由は、機能性だけでなくデザイン性にもあります。ドイツでは、技能労働者やエンジニアを育成するために「マイスター制度」を導⼊しており、機能性を維持しつつデザイン性においても高い水準を維持できるように取り組んでいます。
マイスター制度とは
マイスター制度とは、高い専門的な技術および知識を持った者に資格を与えて支援および育成するための制度のこと。
ドイツ発祥のマイスター制度では、高い技術力や知識を持っており、国家試験に合格した者を「マイスター」として認定し、手当の支給や優遇措置を図っています。
マイスター制度の対象業種
マイスター制度の対象業種は、「手工業マイスター」と「工業マイスター」の2つに分けられます。
手工業マイスターには、製パンや酒造、木工家具など94種類の資格が含まれ、工業マイスターには、情報技術者や自動車整備士、電気設備士といった300種類以上の職種が含まれています。
ドイツの学校制度~マイスターまでの道のり~
職業教育を希望する者は、国が選定したおおよそ350の職種から自ら職業教育を実施している事業所を見つけて、技術的かつ実践的な実習をおこないながら職業学校に通います。
また、特定の職種を希望する者が知識を深めるための職業専門学校もいくつかあります。その中でも、貴金属宝飾の専門学校は数多く設置されています。
貴金属宝飾の職人を国家予算で育成しているのは、文化的・経済的な側面からみても大変に大きな影響力を持つからだと言えるでしょう。
日本でマイスター制度が注目される背景
少子化が進む日本では、若手労働者の確保が困難になっており、とりわけものづくりや伝統工芸分野において技術や文化を受け継ぐ人が不足しているため、マイスター制度が注目され始めました。
ドイツ発祥のマイスター制度を日本でも取り入れ、伝統的な技術や知識を継承しようとする動きが見られます。
日本における「ものづくりマイスター制度」とは
日本における「ものづくりマイスター制度」とは、厚生労働省によって制定された制度のこと。
ものづくりについて優れた技能や経験を持つ人を「ものづくりマイスター」として認定し、中小企業や学校などで若手の人材育成の指導をおこなうために制定されました。
マイスター制度を取り入れるメリット
マイスター制度を取り入れるメリットとしては、主に3つ挙げられます。
①属人的な技術を受け継いで伝統を守れる
②技術力や知識が豊富な人材育成ができる
③技術力が向上して生産性が上がる
マイスター制度を導入すると、マニュアル化されていない属人的な技術を受け継いで伝統を守ることができます。そんな技術力や知識が豊富な人材を育成できれば、さらなる文化の発展にも期待できるでしょう。
さらに、技術力が向上すると生産性が上がります。品質の良いものを多くの人々に届けられるようになるわけです。
国家公認マイスターはドイツ発祥「クリスチャンバウアー」にも
前述した通り、ドイツでは貴金属宝飾の専門学校が数多く設置されており、確かな技術力を持つ職人がたくさん活躍しています。そのひとつが「クリスチャンバウアー」です。
クリスチャンバウアーは、1880年にシルバージュエリーのメーカーとして創業し、独自の自社合金やこだわりの鍛造製法(たんぞうせいほう)で140年以上にもわたり指輪を創り続けているブランドです。
そんなクリスチャンバウアーでは、ドイツ国家公認マイスターが活躍しています。
熟練した技術や知識を持つマイスターが、世界トップレベルの切削形成やダイヤセッティングをおこなっています。
また、技術だけでなく、職人としての誇り、伝統と歴史をしっかりと受け継ぎ、そして後進へと引き渡すマイスター。このマイスターたちの情熱をクリスチャンバウアーはしっかりと伝え続けています。
そして、クリスチャンバウアーの指輪は、すべてマイスターの手作業。職人としてのプライドやこだわりが高品質の指輪を創り続ける情熱を支えています。
本物の技術力を体験したい方は、ぜひ「クリスチャンバウアー」を訪れてみてください。最高峰の指輪を着けてみると、世界が変わって見えるのではないでしょうか。